Keiko N. 妊婦エッセイ

東京は高い!
妊娠・出産の費用について

「お金もかかるし、子供はあきらめたわ。」
と、30代前半で未婚の女友達(複数)は、言う。
当然、言葉をそのまんま受け取ってはいけないんだろう。

だけど、実際問題として「妊娠・出産」(この際、育児・教育も何となく含めて言ってますが)にどのくらいの「現金出費」があるかというのは、「経験者」でないとほとんど知らないと思う。

「高そう」なイメージはあった。それは確かだ。
ある意味でピンからキリまでの出費方法というかレベルはある。
私個人の例をここで考えてみたい。

年末、クリスマス前後に「できたなこれは」と確信。
たまたまアメリカにいたのでスーパーマーケットで「ご家庭妊娠検査キット」を購入。12ドルくらいだった。

で、東京に帰ってきてから「さて、病院行ってみないとなー。」と考える。
ここで悩む。一体どの病院行きゃいいんだ?近所にそんなこと訊ける知り合いもいない。産院の広告は沢山出ているが、自宅に近けりゃいいのか?
うちの家族は健康に恵まれていないメンバーが多いので「もしも」を考えると、でかくて、小児科もドーンと付いているところがいいという事になった。
そうすると総合病院だよなあ。
会社からも通いやすいほうがいい。
で、結論を言うと母が通っている「慈恵医大」に決まった。

たいした考えもなく決めたんだが、先日3人の子持ちのクライアントに「慈恵に通ってます」と言ったら「慈恵っつったら聖路加と並んで東京で一番高いって評判じゃないのよー!」と叫ばれた。
次点候補は、知り合いが看護婦/助産婦を長いことやっていて紹介してもらえそうな「聖路加病院」だった。とは彼女には言えなかった。

私の場合、妊娠発見がすごく早かったので初診の時はわずかに6週目。
(念のためのインフォメーションですが、妊娠から出産予定日まで40週です。)
まだこの段階だと、「妊娠のための健診」とは判断されないらしく、保険も適応されて、超音波検査までして2,020円だった。
その後も何回かの診察は保険適応で1,000円とか、かわいいもんだった。

それが、会社に提出するための「妊娠証明証」(あるのよ、こんなもんが!)に3,000円もとられ、軽い気分で「あ、やります。」と答えてしまった「甲状腺機能検査」で25,000円もボッタくられ、その後は健診たんびに最低3,560円。

妊娠中期は4週おきだが、最近東京の法律が変わって、27週目からは2週間おき。 36週目からは毎週だ。
超音波検査は5,000円。血液検査は万単位。
はい、どんどん足して足してー!

結構な額になるんだよね、これが。

で、そうこうしている間に、妊婦服も必要になる。下着から上着まで、季節にもよるだろうけど、結構かかるんだ。

当然、子供の用品もそろえなくっちゃならない。
お下がりとかリサイクルとかで切り詰めたって結構かかるよ。
ま、とにかく万単位よ。

妊娠後期になると説明を受ける、入院の用意もバカにならない。出産用の下着やネグリジェ、エトセトラ。
このあたりで病院側から明かされる(?)「分娩費用」。慈恵は40万円前後。

これは退院時に現金一括払いです。

素直に自然にお産が進めばいいのですが、夜に産まれりゃ「夜間料金」、休みの日に産まれりゃ「休日料金」も当然取られてしまう。
帝王切開だと、保険が適応されるけど、なにもわざわざ帝王切開なんてしたかない。

この間、会社勤めの妊婦は、貴重な有給を健診だの母親学級だので食いつぶしているはず。

出産一時金は30万しか出ない。
産前・産後休暇はお給料も60%しかもらえない。
なのに、その間、社会保険料/雇用保険料/厚生年金は、しっかり払わなきゃいけない。どええええ。

働き続けようと思ったら、保育園とかも調べなきゃいけないが、これが又、「母親が働いているとさらに高い」んだ!くうううう!
そりゃ、生活に苦労している人が安く利用できるようにってのはわかるとして、何も、そんなに生活に困ってないからってバリバリ働いてる母親からはがっぽり取るって法はないだろう?苦労してないわけじゃねーぞ!!

1:妊娠にも保険を適応しろ!
(妊娠は病気じゃないと言うのなら、何で「病院」に通わせる?)

2:産休中に社会保険だのなんだの取るな!

3:母親の給与額を問題にするな!
(薄給にも高給にも理由はあるんだ!)

4:出産一時金は流産だって出るんだから、「後出し」(出産後に出る)しないで「先に出せ!」
(退院の時に現金がない人は借金しろってか?)

生活を切り詰めれば、大概の家庭は「子供くらい産める」はずだ。
昔から子供は米1俵しょって産まれてくるって言うくらい、「産まれてしまえば何とかなる」ものだ。
健康な女性にはどんどん産んで欲しい。

そして国はそれを本気で応援して欲しい。

私はこの国が又、「仁王立ちで子供を小わきに抱え、ガハハと笑う肝っ玉かあさん」であふれる日を夢に見ている。